スラグリード工法
亜硝酸塩を練り混ぜ、鉄筋防錆を可能にする断面修復工法
1. 概要・特徴
古代から使われるコンクリート構造物は、技術の進歩によって、より堅牢で大型化し、私たちの生活に欠かせないものとなっています。日本では高度成長期に大量に建設された構造物の維持管理が課題となっています。
空気中には酸素と水分が含まれており、これらが金属と化学反応を起こして酸化し、酸化物(錆)となります。
鉄筋コンクリート構造物のコンクリート部分が各種の要因で損傷を受けることで、その隙間から入り込んだ腐食因子によって、コンクリートを支える鉄筋に錆が発生します。錆の膨張により鉄筋周辺のコンクリートが剥落し、第三者被害を及ぼす例もあり、社会問題となっています。
「スラグリード工法」はこのように様々な要因で損傷を受けた、コンクリート構造物の補修工法として開発しました。
鉄筋防錆に実績の長い亜硝酸塩を含有させることを特徴としています。
また、亜硝酸塩と練り混ぜ水、材料の混ぜ合わせるたけのワンパッケージシステムのポリマーセメントモルタルです。
鉄の副産物であるスラグを利用した、高炉スラグ混合セメントを採用した、ECOな材料です。
2. 施工図
- 劣化部のはつり
浮き上がりコンクリートを周辺脆弱部と共に撤去する
- 既設鉄筋ケレン
鉄筋に生じている錆をワイヤーブラシ等を用いて除去する
- 清掃
躯体及び鉄筋をブロワー等で清掃する
- 防錆材塗布
躯体及び鉄筋に防錆材を塗布
- 断面修復材塗
断面修復材 (スラグリード#450+防錆材) を平滑に塗布
- 中塗材塗布
- 上塗材塗布
3. 亜硝酸塩の浸透拡散効果
- 実測①含浸剤タイプ
- 実測②含浸剤+モルタルタイプ
- 実測③グラウト埋設タイプ
4. 施工フロー
- (1) はつり状況
- (2) 鉄筋防錆剤塗布
- (3) スラグリード#450+防錆剤充填状況
- (4) 断面修復完了
- (5) 表面保護塗装完了
5. 商品一覧
※横スクロールで確認できます
商品名 | 内容 | 荷姿 |
---|---|---|
スラグリード#100 | 亜硝酸Li系防錆剤 | 4, 20kg/缶 |
スラグリード#110 | 亜硝酸Ca系防錆剤 | 4, 20kg/缶 |
スラグリード#450 | 高炉スラグ混合セメント系 ポリマーセメントモルタル |
20kg/袋 |
適用 中・上塗 | ||
スラグリードSR中塗GE | 無溶剤系柔軟形 エポキシ樹脂塗料 |
15, 4.5 kg/set |
スラグリードSR上塗HG | 弱溶剤ポリウレタン樹脂塗料 | 18, 4 kg/set |
スラグリードSR上塗TF | 弱溶剤フッ素樹脂塗料 | 16, 4 kg/set |
6. 施工実績
その他、土木・建築外壁改修の施工実績多数